毒戦1と2

韓国映画「毒戦 BELIEVER1」(2017)と続編の2(2023)を見た。
1がめちゃくちゃ好き。毒戦大好き芸人とかあったら出たい。(芸人ではないけど)

 


1のあらすじ:
主人公のウォノ刑事は、名前も顔もわからない巨大麻薬組織のトップ、”イ先生”を追っている。ある時、麻薬製造工場が爆発。生き残ったラクという麻薬密売人の青年と手を組み、”イ先生”の正体を暴くために潜入捜査を行う。

展開がテンポよくて、イ先生は誰なのか、イカれた麻薬組織の奴らに正体がバレないかハラハラしっぱなしだった。登場人物のキャラも濃く、ノワール系といってもジメジメ暗くないので見やすい。派手でスタイリッシュなアクション、鮮やかな色彩や風景の画も目を引かれた。

好きなシーン
・中国系バイヤーのハリムとの成りすまし密談。怖すぎ。ウォノ刑事が目玉を飲まされても酒を強要されても表情を変えず耐える。
・リュ・ジョンヨルの掴めない演技と後半のどんでん返し(予想はつくけど)
・氷水に漬けられるシーンが芸術的
ラクと双子が行う母の葬式シーン
・チョ・ジヌンの回し蹴り
・ハレルヤへの制裁
・犬の名前で気づく回想シーン
・終盤の雪景色。切なくて虚しいラストだった。

韓国映画らしい、2人の「信じるか、信じないか」という猜疑心のぶつかり合いがやはりよかった。

ラストの景色でなんとなく、先生亡き後も刑事のエンドレスな戦いが続くことを示唆しているのかと思いきや、先日公開された続編の2で残念なことに。

続編は、キャスト変更や付け足し的なあらすじでSNSなどで非難轟々で見るのをためらったがお正月に鑑賞。単体の作品として見ると普通に面白かった。敵と味方が入れ変わったり、ハン・ヒョジュ演じる女性ヴィランも強烈な造形だったりで見応えがあった。

2はドクチュンがかわいそう。可愛い顔で癒しだったのに。
多分視聴者の一番の不満点は、「先生は誰か」。1で思うことと違う…。
2で、えあなた誰?って。謎のままがよかった。1は余白があって、客の解釈に委ねる感じ。ベールに包まれたいくつかの謎を説明しない方が美しかったのでは。
ラストは救いなし。結局、復讐は何も生まないし、自分がしたことは自分に帰ってくるということか。

ラク役の変更もすごく残念だったが、後任のオ・スンフンも頑張っていた。でもリュ・ジョンヨルの底知れない闇を感じる演技で見たかったな。でも、2単体で見ると悪くない映画だと思います。

 

他に見たい韓国映画メモ

・1987 ある闘いの真実
・アシュラ
モガディシュ脱出までの14日間