お笑いっていいな。ただうらやましい

人生のストーリーが垣間見られるM-1キングオブコントは本当に感動する。

私はお笑いが好きと言っても、Youtubeやテレビでちょくちょくネタやトークを観る程度。学生時代に友人と1回ルミネに行ったことはあるがそれっきり。

昨年夏ごろに改めてお笑いに注目するようになった。当時は仕事や家、コロナの諸々で気分が沈んでいて、たまたまテレビをつけると、なんか大勢の芸人がたくさんの窓の中で変なことをやっている。「有吉の壁」のワンコーナー、スターのおもしろ自宅大公開だった。

芸人らが、自宅の部屋とリモート中継してモノマネをしていたが、徐々に過激化していく。トム・ブラウンは星野源辻仁成に扮し、「うちで踊ろう」ならぬ土で踊ろうと歌い始めて部屋に土をぶちまける。とにかく明るい安村がバケツの水を何度も浴びて部屋を水浸しにする。米津玄師と森山未來の格好をしたかが屋コンテンポラリーダンスをし続ける。

初めてその番組を見て、彼らはなんでこんなバカバカしいことを一生懸命にやってるんだ、と悩みなんて忘れて笑っていた。その頃は仕事や家庭、コロナのストレスで気分が沈んでいた。
不活性化していた脳がパーンとはじけた。

昨年の「アメトーーーク!」では、「40歳過ぎてバイトやめられない芸人」が特集されていた。みんな、お笑いとバイトを掛け持ちして昼夜働く。大変だろう。家庭がある場合は、親戚や近所から白い目で見られることもあるだろう。

でも彼らは自分がやりたいことをやっている。周りに流されずに、仲間とともに自分が信じることをやろうとする、そんな人生うらやましくなる。

楽しいことばかりじゃなくて、はたから見ると苦しいこと、辛いことは、もちろんたくさんあるだろうけど、それを超える実現したい「夢」があるから踏ん張れるんだ。

目の前にいる人を笑わすため、もしくは自分が面白いと信じることをやるために好きなことを懸命にやって、その結果、みんなが楽しい気分になる。すごいなーー

たんに、隣の芝生は青いというのか、無い物ねだりだ。
私には人生を賭けるほどのやりたいことなんてない。会社員にもよっこいしょと適応する。趣味は浅く広く。人から批判されたら意思は揺らいでしまう。

だから自分とは真逆にひたすらに面白いことを追求する彼ら・彼女らの姿に憧れて応援したくなる。

先日のM−1では、錦鯉が優勝して苦節何十年の末に、史上最年長のNo.1が生まれるというドラマを観れてよかった。

個人的にオズワルドかゆにばーすを応援していたが(敗者復活の男性ブランコもすごくよかった…)、ここで書きたいのはランジャタイ

彼らはひたすらギャグ漫画の世界のような奇天烈なボケを繰り返す。私は昨年の敗者復活はワケが分からずポカーンであった。

だが最近、M-1の予習で色々観てたら国崎さんのうますぎるマイムと本人たちが純粋に楽しくやってる姿を見て、尊敬の念をおぼえるようになった。

何回か観ると世界観に慣れた。(慣れていいのか。)個人的には「Iphone」(3回戦ネタ) 「弓矢」「宇宙の真理」がお気に入り。元気だなー幸せそうだなーってにこにこしてしまう。

昨日はテレビの大画面で観て、後半はア然に近かった。多分、だ、だいじょうぶかなって感じで珍しい動物を恐る恐る見ている状態に近いのかもしれない。さっきyoutubeで2回目に観た方が安心して笑えたのでやはり慣れらしい。

何というか、漫才をしている姿が好きで、彼ら自身の生態にもっと興味があるのかもしれない。

国崎さんの突き抜けた明るさと意外に冷静なトーク、実は伊藤さんの方がズレている感じもよいが、好きな理由は他にもある。

国崎さんの書くnoteの文章である。
先日、彼のnoteを知って、読んだら感動して泣いてしまった。ブログで涙することなんてないよ。


奇抜なネタとは裏腹に、こまやかな感性と表現力におどろいた。けど、ネタ中も漫画的な世界観を昇華する表現力に見入ってしまうので、この文章力に納得だ。


最近ずっと日々の雑事に流されて、ブログを書かなくなっていたけど、こんな文章をかければいいなあ、心が動いた瞬間を表現できればなあ、とまた書こーと思った。

笑わせてくれるし、書くことにも影響あるし、感謝しかない。来年はテレビにもっと出るんだろうか。ちょっと怖い。でも応援してる。


また年末の特番でいろんな方々の笑いとその後ろに見える生きざまを見れるのが楽しみ。